政府は、「民需主導の自律的な成長とデフレからの脱却に向け、経済運営を行
っていき、民主導での成長力の強化と「構造的な賃上げ」を目指し、「人への投
資」の抜本強化と成長分野への労働移動の円滑化、地域の中小企業も含めた賃
上げ等を進め、その成果を地方の隅々まで届ける。」とし、「新型コロナウイル
ス感染症対策については、ウィズコロナの下、国民の命と健康を守りながら、
感染拡大防止と社会経済活動の両立を図り、 経済をしっかり立て直す。」とし
ています。令和5年3月13日からマスク着用は個人の判断が基本になり、5月
8日から5類に移行され、新型コロナが落ち着きを見せると経済状況も明るい兆
しが期待できそうです。
徳島県では、最低賃金を令和4年10月6日から824円を855円(1時間
当たり)と令和3年の28円を上回る31円の上昇をさせました。これを受け、
昨年に引き続き配分金額の改定を図り、会員の手取り額を増やします。
令和4年度事務費を10%に上げましたが、経営状況の好転にはつながつてい
ない状況です。その上に令和5年10月からは消費税のインボイス運用が始まり
ます。
インボイスの導入に対する封応方針について、全国シルバー連合会の会計・
経理検討委員会報告書によると、「新たな経費負担については「事務費率の引き
上げによる料金値上げ」で対応することとする。」とされていますので、更なる
事務費の引き上げを検討せざるを得ない状況です。
インボイス制度の開始はセンター事業にとって大きな難局ですが、一つの契
機ととらえ「時間給・日給の請負」から脱却し「明瞭な価格体系の請負」を行
える体制を整えるため、請負事業を見直し、シルバー人材センターらしい請負
就業を創造するための検討を進めていきます。
当センターは、社会情勢の変化等により入会する人も少なくなり、加齢等の
よる退会も多くなってきているため、地域のニーズに対応できるよう入会促進
と高齢者の専門知識や能力を生かすための就業開拓及び事業の周知徹底に努め
ます。さらに、除車や庭木・果樹剪定など専門性の高い就業に対応するための
即戦力人材の入会促進を図るとともに既存の会員には講習会を開催し後継者の
育成を図ります。
労働力の担い手として、地域づくりやコミュニティ再生の担い手としてシル
バー事業の基本理念である「自主・自立、共働・共助」を堅持しながら、地域
社会に還元していくことが公益法人センターとしての重要な役割との認識に立
ち、次の事項を重点目標に事業を推進します。
1.事故ゼロを目指し、危険な仕事は受注しない、会員の事故防止対策と安全
な就業の徹底を図ります。
2.センター事業の意義や仕事内容の周知徹底を図り、会員拡大並びに会員の
ニーズに応じた就業の確保。拡大を推進します。
3.専門的な技能の習得向上を目的とした講習会を開催します。また徳島県連
合会が実施する事業を会員に周知し会員の就業を支援します。
4.会員の専門知識・能力を生かすため、シルバー派遣事業及び職業紹介事業
を効果的に推進し職域の拡大を図ります。
1.安全・適正就業の推進
安全の確保は最優先の課題であり、就業中の事故あるいは就業場所への途
上や帰宅途上における交通事故等は防止に努めなければなりません。安全は
自分の問題として取り組む意識を持つことが最も大切であるので、自己管理
能力や自らを守るための安全意識の啓発に努めます。就業内容や就業形態は
適正な内容で受注します。
1 安全・適正就業委員会の開催
・事故を未然に防止する知識の情報を提供します。
・安全就業パトロールを実施します。
・事故原因の特定、再発防止策を検討します。
・適正就業に必要な事項を協議します。
2 啓発活動の実施
・作業開始前の安全確認を徹底します。
・安全な就業方針を周知します。
・加齢による諸機能の低下を認識し、無理をしないよう啓発します。
・危険、有害な作業等で高齢者にふさわしくないと判断される仕事は
受注しない旨啓発します。
3 安全講習の開催
・交通安全講習を開催します。
4 シルバー保険への加入
・就業中などの事故に備え全会員を対象に障害保険。損害保険に加入
します。
5 健康管理の奨励
・町が実施する健康診断への受診を勧奨します。
・自主的な健康管理を推奨します。
2.普及啓発と会員拡大及び就業機会の開拓・拡大
全国シルバー人材センター事業協会が平成30年度に策定した令和6年度
までの「第2次会員100万人達成計画」は、令和2年以降コロナの影響もあ
り大幅に減少し70万人を下回ったので、棚上げし、令和4年度にコロナ前
(令和元年度)を基準に暫定目標735,237人を立てるも、推計値で681,455
人となり達成率は92.7%です。令和5年度の目標として、令和4年度にお
いても前年同月を下回っており、当面は一日も早くコロナ前へ回復させるこ
とを最優先としています。本町の令和5年度末目標会員数は118人となって
います。
依然として加齢や病気による退会者が多い状況となっています。退会会員
の抑制と積極的な会員拡大が不可欠です。シルバー事業の趣旨・意義を広く
かつ正しく住民・地域社会に浸透させ、働く意欲と能力を持った高齢者の加
入促進に努めるとともに、会員が希望する仕事の開拓・拡大を図ります。
1 入会促進
・戸別訪問・町の広報などにより、広報活動を積極的に推進します。
・町のイベント、ボランティア活動など、あらゆる機会を通じてPR活
動を展開します。
2 普及啓発
・センター事業が各界各層に正しく理解され協力が得られるよう普及
啓発に努めます。
3 就業開拓PR活動の実施
・役場と連携し民間企業、一般家庭にシルバー事業の「意義・理念・
事業」などについて理解を深めていただきます。
4 地域安心サポート事業の周知徹底
・「地域安心サポート事業」を周知徹底し高齢者の生活を応援します。
5 講習会の開催
・会員を対象に、シルバー人材センターで就業が見込める職種の講習
会を開催し、技能の維持。向上に努めます。
6 新規事業の調査研究
・町民のニーズに即した事業の調査研究に努めます。
3.職業紹介事業の推進
臨時的かつ短期的又はその他の軽易な業務の雇用による就業を希望する
高齢者に対して、職業紹介による就業機会の提供を県連合会と連携して推
進します。
4.シルバー派遣事業の推進
シルバー人材センター連合会が派遣元となり、当センターが実施事業所と
して、派遣就業を希望する会員が発注者の指揮命令を受けて働く派遣事業
を、県連合会と連携して推進し就業拡大を図ります。
5.災害ボランティアネットワークの推進
大規模災害に備えた「徳島県シルバー人材センター連合災害ボランティア
ネットワーク」を徳島県連合会と連携して推進します。
6.その他
徳島県シルバー人材センター連合会・四国ブロック協議会・全国シルバー
人材センター事業協会の各種事業に参加します。
1 県連合会事業への参加
・高齢者活躍人材育成事業・調査研究事業・シルバー派遣事業
・職業紹介事業・安全適正就業推進事業・役職員に対する研修
2 全シ協、四シ協事業への参加
1.諸会議の開催
センターの維持運営及び事業運営の執行に関して必要な会議を、次の通り
開催します。
(会議名)定時総会 (開催回数)年1回
(会議名)理事会 (開催回数)年3回
2.研修会参加
徳島県シルバー人材センター連合会主催の役職員研修会に参加します。
3.センター事務局機能の充実
公益法人センターの適正運営と円滑な事業推進を図るため、センター職員
の資質向上に努めます。
4.財源の確保
事業の円滑な運営のため、経費の効率化と必要財源の確保に努めます。
5.情報公開
書類の事務所備え置き及びインターネット上のホームページ「公益社団法
人勝浦町シルバー人材センター」で情報を公開します。