公益社団法人勝浦町シルバー人材センター

情報公開

令和5年度事業報告書

 令和5年度の我国経済は、コロナ禍の3年間を乗り越え、改善しつつあり
ます。30年ぶりとなる高水準との賃上げや企業の高い投資意欲など、経済には前
向きな動きが見られ、デフレから脱却し、経済の新たなステージに移行する千
載一遇のチャンスを迎えていると言えます。
 他方、賃金上昇は輸人価格の上昇を起点とする物価上昇に追い付いていない。
個人消費や設備投資は、依然として力強さを欠いている。これを放置すれば、
再びデフレに戻るリスクがあり、また、潜在成長率が0%台の低い水準で推移し
ているという問題もあります。
 このような状況の中で、昨年に引き続き最低賃金の上昇に対応したシルパー
人材センター会員への配分金額に改定し、会員の手取り金額増加に取り組みま
した。また、消費税のインボイスが令和5年10月から始まることや経営状態の
好転を図るため、令和5年10月の理事会において、事務費を令和6年度から10%
を15%に改定する議案を提出し承認を得ました。
 会員数は、1年間に16名の入会者がありましたが、加齢、病気や死亡に伴う
退会者が11名あり、前年比5名増員し、112名となりました。
 経常収益は、参議院議員選挙に係る期日前投票の受付・立会人業務や夏休み
中の恐竜展の監視・恐竜バッチづくり補助業務管の依頼が新たにあったことや
事務費率の切り替えに伴う事務費の増加等とあいまって大幅な増額となりまし
た。金額としては、43,145千円となり4,022千円の前年比10パーセン
トの上昇でした。経常費用は、49,912千円となり1, 894千円と3.
8パーセントの増に抑えることができ、当期経常増減額が566千円とプラス
に転じました。それに伴い平成27年度以来続いていた慢性的な赤字も単年で
はありますが解消されました。
 高齢社会のニーズに対応した地域安心サポート事業の実績は、地震に備えた
危険物撒去と空き家管理の10件でした。在宅でできるだけ長く生活するうえ
で必要な事業であり、継続して家庭訪問等を実施し事業のPRに努め、町役場
や社会福祉協議会とも情報共有を図りながら利用者獲得につなげていきます。
 以下事業概要は次のとおりです。

シルバー人材センター事業(公益目的事業)

(1)安全・適正就業の推進
安全で適正な就業は事業運営の根幹ととらえ、事故ゼロを目指しました。
安全は、自分の問題として取り組む意識を持つことが最も大切であるため、
自己管理能力を養っていただくために参考図書である「シルバー世代の健
康管理」を会員に配布し、健康意識の高揚に努めました。また、職員が、
ほぼ毎週適宜、就業現場パトロールを実施のうえ作業状況を確誌し、事故
の発生防止と会員の健康管理に努めました。
また、暑いさなかの作業時には、会員の熱中症対策としてお茶の差し入
れを実施しました。

(2)普及啓発と会員拡大及び就業機会の開拓・拡大
シルバー事業の理念が、住民や町内企業等に深く浸透を図るために普及
啓発活動を積極的に推進しました。令和5年10月〜令和6年1月に会員
2名を雇用し、町内の家庭を戸別訪問して入会促進と就業開拓に努めまし
た。10月の普及月間には、町の主催する健康福祉祭りにおいて、参加者
にリーフレットを配布し、のぼりも立てて宣伝に努めました。
また、恒例のボランティア活動として勝浦町役場敷地の草抜きを実施し、
PRと社会貢献に努めました。
12月には、職員が挨拶を兼ねて顧客訪問し、カレンダー・タオルを配
付するとともに、年賀状等でPRを行いました。
就業機会の開拓・拡大に向けては、企業・法人・町役場等を訪問し、高
齢者の就業について理解を求め、就業機会の拡大に努めました。11月1
0日には理事長と事務局長が町長と町議会議長に全国シルバー人材センタ
ー事業協会の総会で決議された「地域社会に貢献するシルバー人材センタ
ーの決意と支援の要望」と題された要望書を提出しました。
町内の一人暮らし、障害者がおられる世帯や高齢者のみの世帯を対象と
した「地域安心サポート事業」は、在宅生活を長くするうえで欠かせない
事業なので、戸別訪問をするなど継続的に制度の普及に努めました。
町内の高齢者を対象として専門性の高い就業に応じるための講習会「み
かんの木の剪定講習会」を星谷で開催し、就業に必要な技能や知識の習得
に努めました。

(3)シルパー派遣事業と職業紹介事業の推進
シルバー派遣事業及び職業紹介事業は、多様な働き方の中で臨時的かつ
短期的な就業又はその他の軽易な業務に係る就業の範囲において、意欲と
能力のある高齢者が働き続けられる環境を整備した事業であり、派遣就業
受注に向けて町内企業等を訪問し、就業機会の開拓・拡大に努めました。
就業会員には、派遣就業のマニュアル「労働者派遣事業の適正な運営及び
就業条件」等を説明し、派遣事業への理解を深めました。
職業紹介事業については、県連合会と連携し、職業紹介事業を推進しま
したが、該当者がありませんでした。

法人管理事業

(1)諸会議の開催及び事務局機能の充実
  定時総会1回、理事会3回開催し、センターの効率的な維持運営と事務
 の改善合理化を推進し、円滑な事業運営に努めました。
(2)県連合会事業への参加
  徳島県シルバー人材センター連合会のリモート研修会に参加し、職員の
 資質の向上と事業の開拓・発展に努力しました。
(3)情報公開
  書類の事務所内掲示・備え置き及びインターネットのホームページで情
 報を公開しました。

業務の適正を確保するための体制の整備に関する事項

1.理事及び職員の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するた
 めの体制の運用状況
 ・理事会は、法令・定款及び理事会運営規則に従い、重要事項を決定す
 るとともに、理事の職務の執行を監督しました。
2 理事の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する事項
 理事の職務執行は、法令及び定款等に基づいて行われ、その職務執行
 に係る情報は、法令等に基づき理事会議事録に記載され、その記録の保
 存・管理は、法令等に基づき適切に保存及び管理しています。
3.業務の適正を確保するための体制の運用状況の概要
 ・ 内部の統制については、規程等に基づき重要な不備がないかを常時確
 認しています。
 事業報告の附属明細書
  令和5年度事業報告には「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律施
 行規則」第34条第3項に規定する付属明細書「事業報告の内容を補足する
 重要な事項」が存在しないため作成していない。

            令和6年5月
            公益社団法人勝浦町シルバー人材センター